前号より約半年という短さで刊行された「ぽかん」8号。今回集うは8人の書き手。気鋭のフランス文学者・石橋正孝氏が回想するビュトールと翻訳者・清水徹とのエピソードは興味深く、山田稔、岩阪恵子らおなじみの顔による散文も、独特の味わい、何よりこの人たちの文章が読めるのだという確かな喜びをもたらしてくれます。そして巻末に掲載された石神井書林店主・内堀弘氏による編集者・中川六平さんへの追憶「六さんのこと」の持つ、どこか苦笑まじりの優しさとあたたかみには、密かに胸打たれる人も多いでしょう。文章を編む楽しみ、それを読むよろこびがあり、書き手と読み手がつながる一瞬が確かに存在する。読後感も装丁もすっきりと、しかし他にない余韻を残す。この冊子ならではの魅力が今号も味わえます。
執筆者:山田稔 / 外村彰/ 能邨陽子 / 扉野良人 / 石橋正孝 / 澤村潤一郎 / 岩阪恵子 / 内堀弘
商品情報 |
制作・発行 | ぽかん編集室 |
カバー、イラスト | 片桐水面 |
サイズ | 150mm x 150mm |
ページ数 | 80P |
その他 | 中綴じ冊子 |