「一身上の都合につき」の一言で片づくことを、こんなにあっけらかんと書いてしまっては、
また会社に転職するなんて難しいだろうなあ、なんてのんきに「また転職するかもしれない未来」のことを心配する気持ちもなくはないのですが、
できればこれからも、文章を通じてたくさんの方と出会いたい、今はそう思っています。
（あとがきより）

当店ロングセラー『おいしいが聞こえる』でもお馴染み、ひらいめぐみさんによる待望の新エッセイが届きました。身を置く職場の洞見、生まれるさまざまな葛藤、繰り返される面接。倉庫・コンビニ勤務からはじまり、営業、ウェブマーケティング、書店スタッフ、事務局・広報、編集業と、20代のうち6回転職をしたそれぞれの勤め先での日々を綴った一冊。「転職=職歴や経歴に傷がつく」という現代社会の固着概念を薙ぎ払っていく等身大なエピソードたちが、今の仕事にもやもやを抱いていたり、脇道を模索しているだれかにとっての救いや導きとなりますよう。（韓）