クリスマスの日は、にせサンタだらけ!?
クリスマスといえば、聖なる夜。モミの木は着飾り、子供たちはわくわくドキドキ。白い息、時には雪も舞うことでしょう。街にはサンタさんがいっせいに、くりだします。・・いっせいに?サンタさんってそんなにたくさんいるのでしょうか?
「わしゃ、おこっとるんだぞ」
なんと本物のサンタさんがご立腹。それはそれはかんかんに、いえ、がんがんに。赤い服、にせものの髭、それにかつら。どこにいってもサンタだらけ。ピエロみたいなのも、しょぼくれたのも、ぱりっとしたのも、実にさまざま。そこで本物のサンタさん「にせサンタをこのままにしておけん。サンタクロースはたったひとり。このわし、だけじゃからな」さぁ、本物のサンタさんはどうするのでしょう。・・・なんと、ニセのサンタさんを消してしまいます。ニセのサンタさんが消えた街、子供たちはみんなサンタさんに会いたがっています。
さて、「ほんとう」のサンタさんとは? クリスマスに街が楽しく朗らかなのはどうしてなのかしら。非常に人間味あるサンタさんに怒ったり笑ったり。楽しいサンタさんのお話です。
著者はスイス出身のアメリカ人作家、ロジャー・デュボアザンさん。親しみのこもる優しくのびやかな線が特徴の素晴らしい絵、数多くの絵本を通し、長く愛される作家です。
・1948年のコールデコット賞受賞
(原口)