さぁさぁ、みなさん聞いとくれ わたしの話を聞いとくれ これからうたう悲しいうたを すべてをさらった波のこと つなみ 命をのみ込む波の話を
小さな工房で製紙、印刷、製本まで、全て職人の手作業によって生み出される美しい絵本。南インドの出版社〈Tarabooks(タラブックス)〉の新たな邦訳作品が刊行されました。 インド東部、家々を練り歩き、絵巻物を見せながら、物語をうたいあげる語り部「ポトゥア」。こちらは2004年にインド洋で発生した大津波による惨状を物語にした一冊です。忘れ去ることのない悲しみを、まるで祝祭のように輝かしい色彩で描き、神秘的なものへ。死者への手向け、辛い現実を忘れることなく、新たな一歩を踏み出そうという希望に満ちたお話です。 「ポトゥア」の伝統に習い、身の丈ほどの大きさに広がる蛇腹式。制作過程や、タラブックス代表、V・ギータの寄稿も収録された冊子付き。日本語版のレイアウトは装丁家の矢萩多聞さん。
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