南インドの出版社〈Tarabooks（タラブックス）〉。手漉きの製紙にはじまり、シルクスクリーン印刷、一本ずつ糸を通す製本、すべての作業が職人の手によって完成する工芸品のように美しいタラブックスの絵本。「夜の木」「水の生きもの」…、日本国内版も次々と発売され、年々その認知は高まっています。そして、2017年板橋区美術館にて、タラブックスが歩んできた軌跡と、その刊行物、制作の過程を紹介した展示「世界を変える美しい本」（2017.11.25-2018.1.8）が開催されます。こちらは同展覧会の公式図録です。手刷によるゴンド族や南インドの民族のアート作品が目立つタラの本ですが、オフセットやリソグラフによる印刷による本も多数刊行されていることをご存知でしょうか。日本に住む私たちが目にしてきたタラブックスと、まだ知らなかった姿。アートワークをベースに、その美しい世界を総覧する一冊です。