やまおくの「ぐみの木ようちえん」にこの春入園するはずの、子ウサギぴょん。なのに、入園式の日にいやがって逃げ出して森で迷子になって…。一匹の可愛らしい子ウサギが森で出会ういろんな危険。最後はもちろん無事にお母さんの元に帰りますが、まるで幼稚園を嫌がる子への教訓絵本のようにも見えてどことなく微笑ましい。風のそよぎや淡くさす光も感じられるような、細やかで流麗な独特のタッチの絵も実に美しく、イノセントで愛らしい雰囲気が渕上絵本の魅力です。不思議な森をぴょんとともに冒険する気持ちで読んでください。特に目立つ難はなく古書として普通の状態です。