前衛かつポップな絵柄に謎めき、実験的でキュートな世界観でお馴染みの佐々木マキさん。
実に20年ぶりの新作コミックスが刊行。ゆめみる少女ナッティー(7歳半)が迷い込んだ世界は、奇妙なことばかり。
街も人もどこかおかしく、セリフや言葉の羅列も独特のリズムによるものばかり。人生のヒントのような示唆を感じ、まるで見たことないのに懐かしい。独自の世界で繰り広げられるふしぎなふしぎな夢物語。読み返す度に発見があり、自身の想像を深める装置となるでしょう。(原口)
佐々木 マキ(ささき・まき)
1946年神戸市生まれ。マンガ家・絵本作家・イラストレーター。1966年に「ガロ」でマンガ家デビュー。「ガロ」「朝日ジャーナル」などを中心に自由で実験的なマンガを発表する。1973年、福音館書店より『やっぱりおおかみ』を刊行。マンガ作品集に『佐々木マキ作品集』『佐々木マキのナンセンサス世界』『ピクルス街異聞』『たわごと師たち』『怪盗スパンコール』『うみべのまち』など。絵本に『ぶたのたね』『ムッシュ・ムニエルをごしょうかいします』『へろへろおじさん』ほか多数。エッセイ集に『ノー・シューズ』がある。