「五味太郎、絵本作家50年の集大成」と聞いてページをめくらないわけにはいきません。1973年に『みち』でデビューして以来、本当にたくさんの絵本を手掛けてきた五味太郎さん。『ぼくは きんぎょ』『ぼくは ばった』『ぼくは かぶ』でもなくて、今回の主人公は、きままに進むちいさな船。大きな船に「じゃま!/どけ! どけ!」といわれたり、おおきな嵐に見舞われたり…
「あのね きみ/みずにうかんですすむことに/こだわりすぎているんだよ…」
はじめてそんな言葉をかけられたぼくが行く先は…?
どこかぼんやりと漂っていたぼくがずんずん先を行く姿に、こんなにも心が躍ります。
空から海底までが断面で写された画面もおもしろい。(ほら、こんなところに海賊船が…!)
こだわりの装丁は五味太郎さんご本人によるもの。穴の開いた真っ黒のスリーブから本を取りだすと、ちいさな船が海へ出航するように見える造本になっています。(藤林)
※先着特典としてポストカード4種類をセットにしてお付けします