シュルレアリスムやドイツ・ロマン派の作品に深く影響を受けたフランスの作家、ジュリアン・グラック(1910–2007)。1952年、著者自身が私家版・非売品として、わずか63部限定で密やかに刊行した幻の散文詩集『異国の女に捧ぐ散文』の翻訳本が、エディション・イレーヌより刊行されました。本書では、硬質で燦めく隠喩と格調高い文体で知られるグラックが、稀有なまでに直接的な愛の言葉を綴っています。翻訳は松本完治が手掛け、銅版画家・山下陽子による8点の創作挿画を収めています。意匠を凝らしたドイツ装に、繊細な灰青銀色で刷られた挿画と、それに呼応する本文の文字色のトーン。その静謐な美しさに、ページをめくるたび心を奪われます。造本設計は佐野裕哉によるものです。
商品情報 |
著者 | ジュリアン・グラック |
訳者 | 松本完治 |
挿画 | 山下陽子 |
発行 | エディション・イレーヌ |
印刷 | 八紘美術 |
造本設計 | 佐野裕哉 |
サイズ | 140mm x 215mm |
その他 | 39p / 糸綴じ / 上製ドイツ装 |