整列されたゴミ、泡立たない洗剤、スマートフォンの最短経路、お釣りの渡し方、冬の夜のサイレン…。駅やオフィス、街や家のなか、ありふれた日常の場面で出会う小さな違和感の数々。
本書は、日常に生まれる「小さな違和感」を日々収集し考察する著者による「観察」の事例集。街を歩きながら目についたものの写真を撮り、なぜ目についたのかを考える。そんな単純な行為をルーティンワークとして繰り返すことで見出された、自然の秩序、市井の人々の生み出すささやかな工夫、積み重ねられた行為の痕跡。見えているようで見落とされていた、この世界に存在する面白いものたちの記録。気づいていなかった認識のパターンや世界の仕組み、そのユニークネスに触れるための新しい手引きとなる一冊です。デザインや物作りの領域で活動される方々はもちろん、街歩きを楽しむあらゆる方におすすめします。
佐藤雅彦さんとの共著でも知られる研究者/映像作家、菅俊一さんの初の単著。持ち歩きにも便利なポケットサイズのハードカバー、スピン付き。(涌上)