串田孫一による独特の雰囲気に包まれた随想集。自然と人間、その他のもの…それぞれへの愛情と理解と思索を、深くかつ軽やかに読者に呈示する、滋味と閃きとに満ちた不思議な散文集でもあります。「猫のひげの先が 頸筋を撫でる時 古い太陽が 匂いをたてる」…美しい詩が寄せられ、自身が猫を肩に乗せた口絵ページも素晴らしく、岩佐清によるメランコリックな装丁も味わい深い隠れた名著。函入り。本体背の部分が少しこわばったようになっており、そのため、あまり強く開くと割れてしまう恐れがあるかもしれません。その点をご購入前にご了承ください。それ以外は函の状態もよく、本文も内容を読む分には問題なく、古書として標準的な状態です。
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