おじいさんとおばあさんが住む「こうま村」に遊びに行くために一人で出発する5歳のホンジーク。その小さな冒険を、愛情あふれる描写で描いたチェコスロバキアの童話です。60年代の牧歌的な東欧の空気もさることながら、ズマトリーコバーの挿絵がなんとも言えず可愛らしく、「りんごのき」などで日本でも愛されるその独特の風合いが本書でもたっぷりと味わえます。太い線の一本一本、小さなイラストのひとつひとつが本当に魅力的。物語も100ページを超え、読み応えのあるものとなっています。小口にシミあり、表と裏の見返しに変色あり、全体的な若干の黄ばみあり。本自体にはダメージはなく、古書として標準的な状態です。ビニールカバーつき。