子どもや動物、草や風や樹々が主役となり、様々な詩にのせて美しい表情を見せてくれる素敵な一冊。絵本とも詩集とも決められない不思議な魅力が大判のページから漂っています。とにかく、ザフランスキーによるその挿画が情感あふれ美しく、少年少女をはじめ、描かれたすべてのものが生き生きと輪を描いて踊り出す素晴らしさ。こういう東欧的なタッチが好きな人には見逃せない一冊だと言えると思います。テキストはチェコ語。冒頭の扉にペンでの試し書きしたようなあとが小さく見られますが、それ以外は特に目立つダメージもなく、古書として標準的な状態です。