鶴見俊輔をメインホストに据え、そこにゲストを呼んで対話と議論を重ねる「シリーズ鶴見俊輔と考える」(06年〜07年開催)は、談論風発、丁々発止、座談の楽しみと知に触れる緊張感とをあわせ持つ名シリーズです。読者はまるで開かれた学問の場に招じ入れられたような、心地よい風に吹かれることでしょう。こちらは第三巻。ゲストは生命誌研究家の中村桂子氏。生命科学から生命の歴史を読み取る「生命誌」へと進みながら、秀逸な生命論を展開する中村氏の研究領域へのアプローチが本書の読みどころ。ゲノムから人の本当の幸福まで。熱く優しい議論が活発に交わされます。
著者:中村桂子 / 出版社:編集グループSURE / 装幀:北沢街子 / 150mm × 210mm / 120P / 無線綴じ冊子