2001年、東京・元麻布に開店したアンティークショップ「tamiser(タミゼ)」。店主・吉田昌太郎さんの眼で選ばれた、はかなくも力強い東洋西洋の古物たち。そしてそれらを絶妙なバランスで陳列し、「昌太郎ワールド」としか言いようのない独特の空間演出に惹かれ、「タミゼ」にはアンティークファンだけでなくデザイナーやアーティストも多く訪れました。そして2021年、「アンティークス タミゼ」は20周年を機に東京を離れ、吉田さんの故郷である栃木県・黒磯に移転し営業を続けています。本書は、第2章を迎えた吉田昌太郎さんが選び抜いた100点の古物をまとめた図録であり、「タミゼ」の過去・現在・未来を紡いだ作品集。コロナ禍で海外への仕入れもままならず、モノが集まらない中、「自分の心を満たす美のカケラは身の回りのすぐ近くにある」と自分に言い聞かせ、ひとつひとつ宝探しのように集めたもの達が紡ぎ出す世界を閉じこめました。