土台を保ちつづけながらも常に変化を遂げゆく「音楽」という存在。その作り方も聴き方も今やさまざまで、だれもがその媒体をより身近に感じられ、手軽に楽しめる時代となりました。本書は、東京以外の土地と関係を持ちつつ、インディペンデントな活動を10年以上にわたり続ける音楽家5名によるインタビューをおさめた一冊。今抱く音楽に対するまなざしや感情、東京という街をめぐる思考、コロナ禍を経ての心境、循環しゆく活動のこと…。決して妥協しない、ひとりの「音楽家」としての素直でまっすぐなことばたちをおさめます。等身大の文が黙々と羅列された、晴れやかでおおらかなデザインも目を引きます。本書の編集を手掛けるのは、肩書きを持たない福井県の人々のインタビューをおさめたリトルプレス『とある暮らし』でもおなじみ、miyonoさん。(韓)