現役の書店員・松岡千恵さんによる初の短編集『ヘンルーダ』。夏葉社のもうひとつの顔、「岬書店」より刊行です。
未知の気づきを感じるような、少し不思議で心地よい5編を収録。書店を舞台にした「備品奇譚集」では、棚差しプレートやスリップ、カバーなど、書店員としての松岡さんのエッセイのような小編が集まり、「ヘンルーダ」では魅力的な女の子との友情が描かれています。山口法子さんの挿絵もあちこちに散りばめられ、スリップには版元である岬書店・島田潤一郎さんのなんとも言えないイラストと、本を作る楽しみつまった1冊。
解説は書店員としての松岡さんを知る批評家・佐々木敦さん。
(原口)