東京ステーションホテルのショートケーキをいただいて以来、
私は、東京駅を見ると苺のショートケーキに見えてくるようになりました。
「次はショートケーキにとまります」
「まもなくショートケーキに到着します」
「終点のショートケーキです。
どなた様もお忘れ物のないようお降りください」
(「次はショートケーキにとまります」東京ステーションホテル より)
銀座に位置する森岡書店代表・森岡督行さんが、ショートケーキを愛するもの(ショートケーキ応援団)として書き下ろしたエッセイ。
柔らかなスポンジと真っ白いクリーム、赤くきらめく苺のバランスが美しい「日本型ショートケーキ」は、およそ100年前に誕生し、今日まで独自の進化を遂げつづけてきています。本書で登場するのは、森岡さんが歩き、味わい、選び抜いた東京都の25店舗のショートケーキたち。ひとつひとつ味もストーリーも異なる「ショートケーキ」にまつわる人物や事象、建築、豆知識を森岡さんの偏愛と完全なる思い込みをも交えながら綴っています。ひとつのエッセイ集としても、ガイドブックとしてもお楽しみいただける一冊。(韓)