-くらしの道具から読み解く造形の発想
特定の設計者がいない、暮らしの中からうまれた『道具』には、身体に沿う曲線、立体への仕立て、風土に残る伝承の形が生きています。
人々が普通に作り使う道具は、様々な人が使用し暮らしの中に収納されます。まさに道具のデザインは最適さの集合とも言えましょう。暮らしのと祈り、ユーモアが可視化した佇まいの道具や図案、親しみある玩具たちのなんと豊かで無駄のないことでしょう。収録する民具は、武蔵野美術大学民俗資料室が収蔵するおよそ9万点のコレクションから精選したもの。暮らしの道具のなんと面白いことでしょう。
発想からその製法まで、背景やディテールも丁寧に記載し、ビジュアル豊富に全頁カラーでまとめあげた1冊。
(原口)