「自分のなかの、埋もれているリーダーを掘り起こす、という作業。それは、あなたと、あなた自身のリーダーを一つの群れにしてしまう作業です。チーム・自分。こんな最強の群れはない。これ以上にあなたを安定させるリーダーはいない。これは、個人、ということです。」―本文より
困難な時代だからこそ届けたいという溢れる思いから、作家・梨木香歩さんが若いひとたちに向けて行った、とっておきの講義、そのメッセージをまとめた本。新章を加え、あらたに文庫本として刊行されました。
周りの目が気になるとき、強いひとの言葉に流されそうなとき、本当に耳を傾けるべき相手は誰か。友達や両親、もちろん先生よりも、自分のことをよーく、知っている存在。誰だと思いますか、それは自分自身です。今、感受性や評価、あらゆる価値の基準が自分以外の誰かに委ねられている社会です。主体性と自立、個人という存在を認めて、自分のなかでチームを結成する。なんだか心強い気がしてきませんか。誰かに握られていた自分を思い出すために、取り戻すために、若者も大人も一緒に読み込みたい一冊です。装画はひろせべにさん。装丁は後藤葉子さんです。