誰も知らない部屋から届いた 誰もが知ってるいつかの光景。
「みんなが忘れてしまったこと わたしは覚えているよ」
遥かな存在「植物」
かつての光「収集」
日々の断片「記憶」
夜への憧憬「宇宙」
四つの主題で描かれる18の物語。
この世界の美しさ、眩いばかりの空想群。
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2016年に刊行されたデビュー作にして、カシワイさんの世界観がぎゅっと凝縮された一冊。
空気を含んだように軽やかな線。ふわふわとつかめそうでつかめない儚い夢のような物語。時折ふれる、はっとする言葉。
道すがら、電車の中、眠れない夜…いつも変わらない日常の、すぐ傍らにふと顔を出した空想の世界。本を開けば、無限に広がる冒険の扉へと誘ってくれます。