“なんでもないようにみえる日常生活の中にも、たえずなにかが起こっている。私たちは日々それらに向き合い、とまどい、悩みながら、それなりに解決しては、明日に向かって歩いている。” ― まえがき
45歳で結婚。46歳で父親になった社会学者・工藤保則さんのエッセイ。
子どもと生活し、ご飯を食べたり、歯を磨いたり、お風呂に入ったりしながら、だんだんと親になっていく。共働き夫婦の妊娠、出産。はじめて体験するせわしない日常は、瞬く間に流れ、育児のなかで誰もがそれぞれに体験するであろう、ささやかで美しい瞬間が素直な言葉で綴られています。登園の朝のやりとり、絵本のこと、高速バスの帰省、子どもとの会話。観察と記録の言葉に、愛がある。ミシマ社から。