絵本から切り取られた一場面のようなイラストレーションで、日本国内をはじめ世界各地を魅了する画家・イケガミヨリユキさんのお家にやってきた一匹の子犬。本書はイケガミさんがスケッチした、子犬との愛おしい日々が散りばめられた一冊です。はじめて抱き上げられたとき、撫でられたり、布団に寝転んだり、徐々に毛が伸びてきたり、走ったりでんぐり返ったり…。鉛筆で織りなされた線でありながらまるでフィルムのワンシーンを連想させるような、淡くもあたたかなタッチで描かれています。ブックデザインは横山雄さん。スケッチももちろんのことながら、手に丁度おさまる装丁まで隅々が愛くるしい一冊です。