カフェとは、ただお茶や珈琲を嗜むだけの場所なのか?
華やかで、耽美な時代のパリ。カフェに集った天才たちを追いつつ、カフェという空間が持つ魅力と、様々な表情を解いていく「カフェ論」の決定版。
異端者たちの避難所、文化の集積地としてのカフェ。フランス革命はカフェから始まり、シュルレアリスムをはじめとした、あらゆる芸術運動の発信源となったのもパリのカフェだった。ピカソ、サルトル、ボーヴォワール、藤田嗣治…、20世紀初頭のパリには飛び抜けた才能が集っていました。今や歴史に名を刻む彼らも悩める若者としてカフェに集まり、議論を重ねるうちに「時代」というものが創られていったのでしょう。
著者は、カフェ文化研究家、パブリック・ライフ研究家の飯田美樹さん。パリへの留学時には1日3回カフェに通られたそうです。作家や芸術家たちの自伝的記録をもとに、当時のカフェに出入りした天才同士がどう交流したか、それぞれの点が繋がり、力のある場、時代へと育っていった過程をまとめあげた一冊です。綿密な参考文献のリスト、時代を創ったカフェのマップを収録。
2008年にいなほ書房から限定部数で刊行された『caféから時代は創られる』。希少な存在となっていた一冊が、増補改訂版として刊行されました。復刊を手がけた発行元は、カフェ「胡桃堂」が運営する出版レーベル「クルミド出版」です。巻末には店主、影山知明さんの解説も。
商品情報 |
著者 | 飯田美樹 |
発行 | クルミド出版 |
サイズ | 117mm × 187mm |
その他 | 416p/ソフトカバー |