プラトン社時代に始まり、対外グラフ雑誌『NIPPON』のこと、戦時下の報道技術研究会に、終戦後の資生堂での仕事などなどその半生をことこまかに綴った500ページ以上におよぶ自伝。なにしろ著者が日本のイラストレーション、グラフィックデザインの黎明期を担った山名文夫だけに、これはそのまま日本の戦前に始まるモダンデザインの歴史そのものだと言えるでしょう。亀倉雄作、原弘、岩田専太郎、木村伊兵衛、土門拳・・数えきれぬほどの作家たちの名が連ねられる貴重な資料にして、デザイン好きにはたまらない読み物。ページの一部に折れシワあり、他特に目立ったダメージなく良い状態です。函入り。
著者:山名文夫 / 出版社:ダヴィッド社 / 150mm × 210mm / 514P / 1976年発行初版 / G