スウェーデンの昆虫学者ランディンが50年代に著した、虫の生態を細密なカラー絵とともに解説する昆虫博物誌。鱗翅類や甲虫、蜂や蟻など身近な昆虫がタイトル通り鮮やかな絵と色で表現されています。幼虫や蛹、巣にいたるまで詳述された内容は、実に美しく虫たちの生きた営みを伝えるもの。一般のポケット図鑑的な雰囲気とは一線を画するブックデザインも素晴らしく、60〜70年代に欧州各国で刊行されていた小さな自然科学書のある種の趣をたたえた一冊です。他国でも版を重ねた名著であり、鮮やかな昆虫の姿がひとつひとつコラージュされた装丁が本当に美しい逸品。本文の綴じがあまくなっている箇所がありますが、丁寧に開いていただければ問題ない状態です。それ以外は、経年を考えると目立つ難はなく古書として標準的な状態です。ダストジャケットつき。