いつの時代も多くの人の心をとらえる萩原朔太郎による『猫町』。こちらは、その猫町に触発された様々な画家や書き手たちが、思い思いに自分の心の「猫町」を探った一冊。文章は随筆あり創作あり、絵画は独特の謎めいた趣きがそれぞれ素晴らしく、一篇の名作によってインスパイアされ生まれた不思議な世界のめくるめく情景が堪能できる豪華な一冊です。執筆者には、種村季弘、日影丈吉、赤瀬川原平ら、画家には、井上洋介、水木しげる、鴨居羊子らなど。経年によるビニールカバーの若干の変色等は見られますが、古書としてごく普通の状態です。
著者:種村季弘ほか / 出版社:北宋社 / 182mm x 227mm / 166P / 1979年初版 / G