これは名前のない写真集だ。
漆黒の書影には箔押しで『黙想録』とあるのみ。
写真家の名前もなければ、撮影記録もない。
しかし、この写真集をたぐる人は気づくだろう。
「わたしはこの風景に出会ったことがある……」
心のずっと奥底に眠る記憶が静かに揺さぶられる。
それは遠い昔かもしれないし、
もしかしたらまだ見ぬ未来かもしれない。
(写真家・編集者 松岡宏大)
写真家・横谷宣が、世界各地を旅するなかで撮影した写真を収めた作品集。1990年代より、東西ヨーロッパ、南米、インド、アフリカ、中東、ロシア、中国などを旅し、砂漠や雪山、遺跡、難民キャンプなどを撮影してきた横谷氏。レンズや現像液を自らつくり、さらには印画紙まで自作するなど、独自の方法で写真を制作してきました。本書には、2009年の写真展「黙想録」と2013年の「森話」で発表された作品から51点を収録。長い旅と、途方もない手仕事を経て生まれた一冊です。(藤林)
著者:横谷宣
出版社:書肆みなもと
サイズ:B5変形
その他:80p / 上製本 / 箔押し・クロス装