京都在住のフォークシンガー・世田谷ピンポンズ(現・品品)。
言葉を大切にするフォークシンガー、待望の随筆集第2弾が本の雑誌社より刊行です。
フォークシンガーとなり、楽器をもち身一つで訪れるさまざまな場所。土地の水に慣れるため、ルーティンワークとしているのは、喫茶店と本屋さんめぐり。
知らない誰かの会話や、出会った本。そこで出会った人たちの顔や交わした言葉、自身の生活についてなど、いつか確かに存在した誰かとの時間を忘れがたく思う日々のエッセイ集です。TV bros.のweb上での連載から五年。些細な思い出が感傷になり、新しい記憶の中でノスタルジーですって?と思い出に揺蕩う心を、等身大で綴る筆致は、時に友達に語るよう。装画は市村柚芽さんが担当し、桃色のスピンが揺れる柔らかな装丁も魅力的な一冊です。(原口)
目次
京都 出町柳 飛び石の上の青年
東京 高円寺 住んだことのない街にただいまを言う
東京 銀座 バー・ルパンの隅っこで
東京 台場 ボブ・ディランとお台場の夢
東京 浅草 黒アンヂェラスと白アンヂェラス
海のない街に住んで、海のことばかり考えている
大白小蟹『うみべのストーブ 大白小蟹短編集』(トーチコミックス/リイド社)
東京 渋谷 渋谷公会堂に流れる大地讃頌と隣の空席
東京 御茶ノ水と神保町 重なる道と重ならない青春
東京 吉祥寺 明け方のサンロードと七井橋の真ん中で響く歌
東京 上野 君は自分で家を建てたいと言った
京都 拾得 野村麻紀さんのこと
人は表現を生きるのか
松本大洋『東京ヒゴロ』(ビッグコミックススペシャル/小学館)
横浜 桜木町 全然知らない球団の試合のチケットを買った
栃木 宇都宮 死ぬ気でなんかやらなくていいよ
広島 チンチン電車の走る街で
京都 哲学の道にホタルの飛ぶこと
取り戻せないものはいつだって眩しい
大島弓子『秋日子かく語りき』(KADOKAWA)
高知 大方 クジラがあくびをする街で 前篇
高知 大方 クジラがあくびをする街で 後篇
フィンランド ヘルシンキ カティのワルツ
栃木 鹿沼 あの頃の僕に青春はあったか 前篇
鹿沼から京都 あの頃の僕に青春はあったか 後篇
それでも僕たちはこの街に憧れて、この街で生きて
又吉直樹『東京百景』(角川文庫)
あとがき 感傷を背骨にして
著者:世田谷ピンポンズ(品品)
装画:市村柚芽
発行:本の雑誌社
サイズ:120mm × 180mm
その他:200p / 上製本 / 仮フランス装