国書刊行会より、全5巻からなる<シュルレアリスム叢書>が創刊されました。第1巻は、フィリップ・スーポーの『パリの最後の夜』。
1920年代の夜のパリ。謎の女ジョルジェットにいざなわれた語り手は、セーヌ河岸で犯罪を目撃する……。ジュルジェットはパリだ、パリの夜そのもの。幻想・神秘・偶然は、この娼婦のファムファタルの圏内でうごめく_(本書リーフレットより引用)
初訳となる短篇『オラス・ピルエルの旅』と『ニック・カーターの死』を併録し、訳者・谷正親による111ページにわたる解説も、非常に読み応えがあります。アンドレ・ブルトンの『ナジャ』やルイ・アラゴンの『パリの農夫』とともに、シュルレアリスム小説を代表する一冊。筒函入りの凝った装丁も本書の魅力を一層引き立てています。
著者:フィリップ・スーポー
訳:谷昌親
装幀:大倉真一郎
発行:国書刊行会
サイズ:130mm x 197mm
その他:400p / ハードカバー / 筒函入