独立研究者・森田真生さんが、月刊誌「母の友」に5年にわたって連載したエッセイをまとめた一冊。3歳と0歳のきょうだいが8歳と5歳になるまで。目の前でどんどん成長していく子どもたちに導かれるように、心のなかに数が育まれていく道のりを共に歩み直す。
「りんご味見するー。今日は大きいまま味見する!」「Jとお父さんとR(次男)は、何時間で死ぬの?」「へび、にっぽんに2個もいるんだね!」
きょうだいの、新鮮な眼差しでもって捉えられる景色にハッとする。時に人間でないものたちと触れ合いながら、構造化、習慣化されてしまった世界が解体されて、もう一度積み上げられていく。生きるように学び続けるそのプロセスには、素直な驚きと嬉しさが確かにあった。そんな世界を描くのは画家・西淑さん。伸びやかであたたかな挿絵は本書にもふんだんに掲載されています。(藤林)
「数のない世界から、数にいろどられた世界へ、これからもたくさんの子どもたちが歩んでいくだろう。ときには立ち止まり、道草もしながら、それぞれに学びと驚きに満ちた道を歩んでほしい―そんな願いを込めて、この本を届けていきたい。」
(福音館書店広報紙「あのね」より)
著者:森田真生
絵:西淑
発行:福音館書店
サイズ:200mm × 140mm
その他:216p / ソフトカバー