朝ごはん、しらす、工房、駅、岡山、お土産、桃太郎、細い犬、土砂降り、ずっと眠っているT、ハンガン、日記(到底書ききれなかった)
(「七月十五日(月)」より)
この先どれほど不幸なことが起きても、日記には粒さに書かないのではないか。そう思う瞬間がある。
それをもとに「創る」ことはあっても、そのまま書き起こすような、ノンフィクション的な手法にはならないのではないか。
そう思うに至ったのは『脳のお休み』や日記集の扱われ方が影響しているような気がする。
うまく言葉にはできないが、いろいろと諦めつつある。
(「七月二十一日(日)」より)
長髪のメッシが夢に出てきた。何語で喋っていたのか思い出せない。
(「二月十四日(水)」より)
日記や、思い出すことそのものについて思考し執筆をつづける蟹の親子さんによる新たな日記集。今作では2023年12月31日から2024年12月31日までの一年間の日記を収録。祖父の葬式、入院、見覚えのある景色、はじめて触れるもの、繰り返される個別の日々。形をあたえても尚、完全には書き起こせない記憶の断片の数々。イギリス、シンガポール、台湾旅行記も収載されています。ミニ栞付き。(韓)
著者:蟹の親子
サイズ:105mm × 148mm
その他:560p / ソフトカバー