「手仕事の紙を残したい」「世界にはどんな紙があるのだろう?」という思いで活動をおこなう「kami/(かみひとえ)」の浪江由唯さんが303日間、15ヵ国を巡った旅が一冊の本。2021年に刊行され、数年のときを経て普及版として新たに生まれ変わりました。本文も、「旅行記」としてより通読しやすい文章に。
高知県に位置する工房兼民宿「かみこや」の手漉き紙体験で「紙って木と水だけで作れるのか」と衝撃を受け、一生紙と関わって生きていくことを直感した浪江さん。ネパールやメキシコ、カナダ、タイ、韓国などに降り立ち出会ってきた紙をつくる国の風景、日本では目にすることのない個性的かつ愛らしい紙ものたち、環境問題やものづくりに対して強い気持ちを抱く職人たちの声を、日記のようなエッセイのような構成でじっくりと紹介。せっかく出会えた世界各地で紙を作る人々のことを、たくさんの人に伝えたい。手仕事のある美しい光景を、ずっと残る形でまとめたい。そんな思いから刊行された大切な一冊、ぜひ目と手でお楽しみください。(韓)
※今回はカバーに、浪江さんが帰国後に深い縁を持たれている和紙「大洲和紙」を特注で生産(一部分の工程を浪江さん自身が担当)し、タイトルをハンコ押しして完成させています。柄はランダムとなりますのでご了承ください。
著者:浪江由唯
出版:烽火書房
サイズ:A6
その他:176P / 特注大洲和紙カバー