染色家・型染めの第一人者として生涯現役で活躍し、2024年に惜しまれつつ逝去した柚木沙弥郎。生前、宮沢賢治が童話集『注文の多い料理店』を出版した光原社は、賢治の同級生である及川四郎によって創設された出版社としてスタートし、現在では賢治ゆかりの工芸店としても知られています。柚木とは同作の絵葉書の原画制作を機縁として、店内の看板や包装紙の制作、展示会を通して深く関わることとなりました。
日本民藝協会発行の月刊誌『民藝』2024年10月号の特集では、豊富な図版や生前親交の深かった人々による座談会とともに、柚木と光原社のつながりとその歴史を振り返ります。撮影は『庭とエスキース』『動物たちの家』などで知られる写真家・奥山淳志によるもの。懐かしくあたたかみのある型染めを装丁にあしらった一体感のあるデザインも素敵な、柚木への追悼と今年百周年を迎える光原社へのお祝いを込めた一冊です。
(岡本)
商品情報 |
発行 | 日本民藝協会 |
サイズ | 210mm × 148mm / A5判 |
その他 | 64p(カラー32p モノクロ32p) / ソフトカバー |