『暮しの手帖』稀代の編集長・花森安治。その独自の編集美学は当然自社広告にも及び、読者の目に訴え心に残る数々の作を作り出しました。本書は、創刊初期から花森が亡くなる直前まで発表された広告デザインを一挙網羅。世相や企業への疑問、苦言、読者への激励、警鐘、そして自社への自負と多様な意識。車内吊り、書店広告、新聞広告など媒体を変えながら独自のデザインと描き文字を駆使し唯一無二の存在感と説得力を備えた広告を生み出してゆきます。他社からの広告を載せない方針を守り、巻末に論考を寄せた藤原辰史さんの言葉を借りれば「広告の自給自足」を貫き通したその姿勢とともに、覚悟と矜持を感じられる渾身のデザインをどうぞご覧ください。巻頭には同社の編集者であった河津一哉氏も花森との思い出を寄稿。当時の広告をそのまま模したデザインを裏表に配したカバーもユニークな、既刊『花森安治のデザイン』に続く第二弾となります。
*当店では限定にてデザイン違いの3種類の表紙で販売いたします。白・黒・緑の印象的な3つのカバーからプルダウンでお選びください。