ヴェルサイユの庭園
1662年ルイ14世により着工されたヴェルサイユ宮殿。その中でも大庭園は40年をかけ完成されたもの。花壇や噴水はもちろん、排水路や運河を配置した当時の最高傑作です。
本書はサンタントワンヌの道と呼ばれる広い遊歩道を描いたもの。遠くにみえる凱旋門に、行き交う人々、18世紀のヴェルサイユにタイムスリップするかの如く、凝らして見るのが楽しい1冊です。
しかけ絵本の歴史は古く、元は16世紀頃に天文や医療といった科学的仕組みをわかりやすく伝えるための技法。
絵本の世界にしかけが登場するのは18世紀になった頃から。本書はしかけ絵本を数多く手がけてきた版元、大日本絵画が復刻した「のぞきからくり絵本」です。
縁日や祭りの時に観衆へ向けた「透視箱」をヒントにしたもので、蛇腹式に繋がったプレートをのばし、その穴をのぞく事で立体感を持った景色が見えるといったしくみ。
原本は1830年に作られた作者・発行元が不明なもので、テーマからフランスで制作されたとみられ、その優れた作品性を基にした復元は、プレート部分のニス塗りなどは忠実に、そして蛇腹部分は和紙を使用して耐久性の強化を工夫をしたもの。贈り物にもおすすめです。
(原口)