ふかい海のそこに、3人のちいさな人魚がたのしく暮らしています。生きものが大好きなコーラ、のんびりやさんのフローラ、ベラはおしゃれさん。そんな仲良し3人、実はうたがとってもへた!ある日、うたのお稽古中、近くを通った船が3人の歌声にびっくりして岩にぶつかってしまいます。大きな音で乗客は大混乱!沈む船をのぞくと、小さな女の子が取り残されています。なんてことでしょう…3人は女の子を助けだし…。
ペパーミントを基調とした軽やかな絵が目を惹き、少しの冒険と優しいお話がとっても素敵なこちらの絵本は、主にフランスとアメリカで作品を発表していた デニス&アラン・トレ夫妻の代表作です。世界観は2人で考え、文章はデニス、絵をアランが担当しています。うたがへたな3人ぐみの人魚のお話なんて、どんな風に閃いたのでしょう。海のそこのお話を考える2人を想像しながら読み返すと、2人の会話が聞こえてきそうです。長く読み継がれている、さわやかな友情のお話です。