商品名胞子文学名作選

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税込 2,860
(税抜¥2,600

商品番号 b_yom129

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かすかでひそやかで、そして大胆不敵。

それを「胞子性」と呼ぶ、古本屋「蟲文庫」店主・田中美穂さんが胞子という切り口で集めた「胞子文学」アンソロジー。永瀬清子の詩「苔について」からはじまり、谷川俊太郎「交合」の羊歯、川上弘美「アレルギー」の赤い茸、内田百聞「大手饅頭」の黴…。
大きく侵食するかのように穴があけられた表紙をめくると、作品ごとに紙の種類、フォントや行体が全く異なり、例えば井伏鱒二の「幽閉」は、まるで山椒魚の皮膚を思わせるざらついた凹凸のある紙に印字がされている。胞子生物の多様さそのものを表現するかのようなブックデザインに魅せられて、(わざと)読みづらいページに目を凝らしながら、ルーペがほしいと思った頃には既に胞子の世界に取り込まれていることに気が付く。むしろ胞子たちの住処である湿度の高い静寂は読書そのものと少し似ているのかもしれないとまで思わせる密度の高さ。手間をかけてつくられた、手間のかかる読書体験を味わう一冊。
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商品情報
編者田中美穂
著者永瀬清子、小川洋子、太宰治、井伏鱒二、松尾芭蕉、小林一茶、伊藤香織、谷川俊太郎、多和田葉子、野木桃花、川上弘美、尾崎一雄、河井酔茗、栗本薫、宮沢賢治、佐伯一麦、前川佐美雄、内田百聞、尾崎翠、金子光晴子
ブックデザイン吉岡秀典(セプテンバーカウボーイ)
発行港の人
サイズB6判
その他364p

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