Tarabooks（タラ・ブックス）によるハンドメイド絵本『夜の木』の画家3名を含む、計21人の画家によるゴンド・アートの画集。村のお酒、モフア酒のこと。ドゥマルの木の下で行われる結婚式のこと。創造神バラデーヴの神話。池の底の魚たち、クジャクの交信、牛飼いの1日。思想や暮らしと密接に関係した主題とその作品を通じて文化に深く触れることのできる一冊。

昔、パルダーン・ゴンドと称される先住民族である彼らは音楽を生業にしていました。時を経て今、楽器を絵筆に持ち替えて、豊かな色彩、大胆でユニークな構図、美しく繊細なパターンに込めるのは、生きとしいけるものへの思い、受け継がれてきた民族に伝わる物語、そして自然のなかに住む神への祈りです。決められた型が無いからこそ、画家によってテーマやモチーフの選び方、彩色の仕方が違いバリエーション豊かなのも興味深い。作品ひとつひとつに画家から聞き取った絵にまつわるストーリー、そして巻末には彼ら全員のプロフィールを紹介。コデックス装の美しい製本です。