人類が歩んできた道や思想を農業や食の歴史から、鋭角に、解いていく。
著者は『分解の哲学』や『ナチスのキッチン』など、数々の著書を上梓している、京都大学人文科学研究所の藤原辰史さん。本書では「縁食」という新たな概念から、現代の「食」の問題を考察していきます。では「縁食」とは何のことか。全国に広まりつつある「こども食堂」や「釜ヶ崎炊き出しの会」の取り組みから、居酒屋で隣り合った人との縁や、縁側で繰り広げられる何気ない風景まで。「縁」は、生活のすぐそばに存在しながら、社会や公の思考にも通じる普遍的なトピックです。ベーシックインカム、教育、家族論、経済至上主義。「孤食」「共食」の二元論から脱するべく、歴史学の立場からこれからの「食」の未来を探り、あらゆる問題へと派生する、切実な一冊。
商品情報 |
著者 | 藤原辰史 |
出版社 | ミシマ社 |
サイズ | 128mm × 187mm |
その他 | 189p/ソフトカバー |