私たちの生活には、様々な「粉」が存在する。小麦粉、コーヒーの粉、セメントの粉…。あらゆるものを粉にする技術がなくては人類の暮らしは発展してこなかった。その粉をひく、という作業や知恵がどのように発達してきたのか、この号ではわかりやすく語られています。細かく砕けば、別の形にして役立てることができる。その思いつきが文明を動かしてきた。子どもたちの歴史への想像力や技術への興味を引き出すユニークな一冊です。「おふろやさん」や「やこうれっしゃ」などでもおなじみの西村繁男による細部まで描き込んだ挿絵がこういったテーマにはぴったり。経年によるくたびれはありますが、雑誌えほんの古書としては標準的な状態です。