あったことすべて日記につづるから またへんなこと覚えててごめんね
肌のキメにきざまれてゆく日々ならば なるべくおいしい日々がよくって
なんだろう、しゃべってると泣きたくなる あんたの言葉に薫る土
扇風機見てたら指いれたくなるし、あたらしい服なんかちがった
歌人として活動する伊藤紺さんによる第二歌集が、短歌研究社さんより新装版としてあらたに刊行されました。
短歌45首と、詩・散文8篇を収録。まっすぐに身体に響くのびやかな言葉たちと、確かに存在していた、記憶をくすぐられる日々の欠片たち。ひとつのお守りのように、すこし離れた場所から見守ってくれる歌。ブックデザインは前作に同じくデザイナー・脇田あすかさんによるもの。淡い桃色のテラコッタの表紙に施された透明のパール箔もうつくしい。(韓)