マグナム・フォトのアシスタントを経て、現在はフリーランスで活動する写真家・照井壮平。こちらは和歌山県出身の彼が、25年の歳月をかけ撮りためてきた熊野・高野山の写真をまとめた一冊です。遥か昔、空海が何を思い、南方熊楠が何を彼の地に求めたのか。古くから人々にとって、不可欠な存在であり、畏怖の対象でもあった山、自然。その美しさと畏れが入り乱れた、常世の国を思わせる混沌とした姿をそのまま切り取ります。熊野古道を行く修験者のような心持ちにさせる美しい写真集。発行は同じく紀伊半島を中心に活動するレーベル道音舎。限定500部。