多くの絵本を手掛け、旅や記憶を主題にした作品を描く画家・nakaban。映像作品も制作し、日本各地で実施しているライブペインティングなど、絵画だけでなく、枠にとらわれない活躍をみせる彼の描く線は、ぼんやりとしていながら多くを物語る、不思議な魅力に包まれています。こちらは、丸太町にある「器と本の店 nowaki」で開催された展示から生まれた漫画集。Turpentine/ターペンタインとは、油絵に使われる松脂の精油のこと。松林から始まる、海辺の町を舞台にした7つの話からなる連作は、黒を基調としていながら、どこか爽やかな風が通り抜けるような一冊に。編集は絵本の編集者として知られるnowaki編集室の筒井大介さん。「ガロ」はじめ、往年の漫画雑誌に掲載されていた作品を思わせる趣きとなっています。
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