1987年に月刊誌「かがくのとも」で発表され、1989年には書籍の初版が発行、以来ロングセラーとして読み継がれてきた絵本がこのたび新版として復刻出版されました。火傷や擦り傷、鼻血やしゃっくり、ドアに指を挟んだり、足がしびれたり。子どもなら誰もが経験するケガの数々をきちんと理解し、それぞれの手当を勉強するために描かれた本書。小児科医の山田真さんによるやさしい言葉と、絵本作家の柳生弦一郎さんによる自由闊達なイラストがじつに楽しく、子どもにも分かりよいキャッチーでユーモラスな魅力を持った名作です。子どもに読み聞かせつつ、大人もケガへの対処法を振り返り、正確に学べる実用的な一冊で、巻末には「いえにおきたいきゅうきゅうセット」のページも。新版発行に際し、初版の頃から変化した処置法について大人向けに解説した、山田真さんによる「おとながよむページ」も追加されました。大人には慣れっこの小さなケガの症状でも子どもは大きな不安を感じるもの。安心をあたえる“読む救急箱”として、一家に一冊そなえておきたい絵本です。
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