作家・山田稔が幼少期を過ごした北九州の門司。12歳で離れるまでの思い出を綴った随想集が、このたび「ぽかん編集室」から刊行の運びとなりました。友人たちとの遊び、学校での出来事、家族との時間、愛読した本、レコード、海と山の景色。すでに米寿を迎えた作家がひとつひとつ丹念に思い起こす門司という特別な町の日々。何が起こるというわけでもない、凪いだ海のようなその語りの中で繰り返される記憶の反芻。読者はその文章の妙を楽しむとともに、戦前と戦後ではがらっと変わったという、かつてのモダン都市・門司に存在した一人の少年が見た風景を共有することができるでしょう。故郷を懐かしむ、それを超えた独自の散文世界。雑誌「ぽかん」に連載されたものに書き下ろしを加え、編集工房ノア「海鳴り」に過去に掲載された文章を改稿したしおりも添えられています。版画家・平岡瞳さんによるイラストも添えられた美しい装幀と造本も魅力。
*ただいま本書イラストを手がけた平岡瞳さんのカードをおつけいたします。限定となりますので、なくなり次第終了となります。
商品情報 |
著者 | 山田 稔 |
出版社 | ぽかん編集室 |
サイズ | 122×188mm |
ページ数 | 128P |
その他 | ハードカバー、角背糸かがり上製本・ホローバック仕上げ |