「人間は、誰でもが詩人で、個々、頭に描いた詩によって生きている。」
美術作家・永井宏。作品の制作の傍らで、数多くの文章や詩を描き、80年代には雑誌「BRUTUS」の編集やギャラリー「SUNLIGHT GALLERY」を主宰し、2011年に59歳で早世されました。飽和した、消費される言葉としての「丁寧な暮らし」ではなく、スーパーで買い物をしながら献立を考えるように、誰もが毎日繰り返すイメージの中にある「暮らしを見つめる」という営みの豊かさを語り続け、今なお、多くの人に影響を与えています。
こちらは、個人出版社の夏葉社から発行された著者初のアンソロジーです。アノニマ・スタジオを立ち上げ、永井さんと幾度も本を出版している、信陽堂編集室の丹治史彦さんが編集を担当。彼を語り継ぐ人が多いにも関わらず、その著作は悉く版元品切、この何年かは書店で手に取る機会がありませんでした。その普遍的な眼差しや柔和で美しい文章に改めて触れる機会に、まずはこの一冊から。
商品情報 |
著者 | 永井宏 |
発行 | 夏葉社 |
編集 | 信陽堂編集室 |
サイズ | 125mm×192mm |
その他 | 270p/ハードカバー |