大判で美しい図版と編者の鋭い審美眼で人気の、講談社「世界のグラフィックデザインシリーズ」。他巻に比べて入手しにくかった第一巻『ヴィジュアル・コミュニケーション』が入荷しました。「この書物のなかに、我々が注意深く封じ込めようとしたモノは近過去から遠過去へと逆照射する光束に浮かび上がる内知覚的＜イメージ図像史＞の、倒立根の数本をたどる探索への体験の旅なのである」　と、序でも高らかに述べられるように、編者・杉浦康平と松岡正剛のたぐい稀な美意識と意気込みが感じられるこの初巻には、通り一遍の図像集とは一線を画す存在感が満ちています。結界樹、曼荼羅、観相宇宙宇、原始タイポグラフィー…森羅万象がまるでこの一冊に集められたかのような迫力は圧巻。まさにこのシリーズの始まりを飾るにふさわしい巻と言えるでしょう。函入り、特に目立ったダメージはございません。

商品情報

編集：岡秀行 / 出版社：講談社 / 245mm × 315mm / 239P / 函装（本体ハードカバー） / 1981年第4刷 / DG