2011年に59歳で世を去った美術作家、永井宏。80年代には「BRUTUS」など雑誌の編集にも携わり、作品制作の傍らで詩や文章を発表し、幾冊も著作が出版されています。多くの人へと今なお影響を与えていながら、その殆どが版元品切、気軽に手に取ることができませんでした。
そのなかから、音楽、映画、芸術への愛と、自身の接点を綴った1988年刊行の名著『マーキュリー・シティー』が復刊されました。多くのアーティストと交流を持っていた著者が、ディランやビーチボーイズ、ストーンズなどを話題にしながら、彼が青春を過ごした60年代への憧れを書いた一冊です。
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