文筆家の大竹昭子がホストとなってゲストとトークする朗読イベント〈カタリココ〉から生まれたカタリココ文庫。こちらの第一号では、2015年「ブックギャラリーポポタム」にて開催された漫画家の高野文子を招いてのトークの再構成を収録します。自伝的な傑作『黄色い本』から科学をテーマにした『ドミトリーともきんす』への大転換、描く時間とそれ以外の時間の落差、手描きと空間の重力の関係についてなど、高野文子という漫画家のスタイル、試行錯誤とともにあるその表現における発見が語られています。写真関係の著作も多い大竹さんとの対話だからこそ引き出されたお話も。創作者にとっては、創作と日常生活をいかに橋渡しするかのヒントにもなるのでは。高野文子の「最近」を伝える2019年のオフトークも収録。
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